「希望を語ることが生きている人の役目」佐治晴夫さんのことば


「“これまで”が”これから”を決めるのではなく、”これから”が”これまで”を決める。」

あるインタビュー記事にこのことばが書かれていました。

このことば、とても気になる。


それは物理学者、佐治晴夫さんのことば。

「人に希望を語ることが、生きている人間の役目だと気づいた」

この一説を目にした途端、なぜかのどがきゅっとなって、涙が出そうになった。

自分でもよく分からない。


「人間が生きる意味は、人に希望を与えること、希望を語ることなんだ、と。それは生きている人にしかできないことなんだと気づいたのです。」

「生きるって、悪いものじゃないよ。しかも、そのすばらしさは生きてみないとわからない。」


80歳になる佐治さんが、若い人へ向けて、語りかけることば。

たかだか30年ちょっと生きた私が、どうしてこのような気持ちになるのか全くわからないけれど。


地道に足元を見て、そこにある美しさに気付いて、一歩一歩の辛さに喜び、道のりの険しさに感謝し、背負った荷物の重みを味わいながら、生きている素晴らしさを噛みしめる。


自分に与えられた限りのある小さな命を、味わい尽くして生きること。


「かぐや姫の物語」を観たあと一週間、涙があふれてとまらなかった。

まるで、悔いを残した魂が浄化されたみたいな、不思議な出来事でした。


ガラス瓶に小さな世界を作る。名もない枯草の美しさで世界が出来上がっている。

命を全うすること。その美しさ。生きているものの大切な役割。

そんなことを感じた一日でした。